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MMP、Medi Searchを活用した新薬のマーケティング調査:患者データを基にした戦略的アプローチ

2024/10/23
メディリード / マーケティング&コミュニケーション部

新薬の上市において、正確なマーケティング調査は認知向上の鍵を握る非常に重要な要素です。
しかし、大規模なデータ収集調査は多大なコストと時間がかかります。そのための有効なツールが、約35万人のデータから構成される「メディリードマーケットプレイス」です。
同時にMedi Searchを活用することで、マーケットプレイス内にある設問を検索し、必要なデータや知りたい情報が存在するかどうかを調査することが可能です。
この記事では、メディリードマーケットプレイスおよびMedi Searchを活用した新薬上市時の市場調査について、その具体的な方法を詳しく紹介します。

メディリードマーケットプレイス(MMP)とは?


メディリードマーケットプレイス(Medilead Market Place:以下、MMP)は、2018年から年1回実施している大規模調査をもとに構築されたデータベースです。毎年30万~35万人ほどの回答を得られており、直近1年以内に入通院歴がある約5万人と、同期間に入通院歴がない約30万人、介護をしている約1万人で構成されております。IRB(倫理審査委員会)の承認を得て調査を行っているため、疫学研究や論文作成にも利用可能です。
インサイト獲得を目的としたコホート研究(集団の追跡)などの縦断研究における分析にも十分に耐えうる疾患情報パネルとして、国内最大規模となります。

Medi Searchとは?


従来は、MMPのデータベース内にどのような設問があるか、またそれがユーザーの知りたい情報を解決できるかを確認するには、お問い合わせをいただく必要がありました。そこで、生成AIを活用し、ユーザーが知りたい内容に応じて、データベース内から最適な設問を自動的にレコメンドする「Medi Search」を開発しました。これにより、まずはユーザー自身で“調査したい内容にこのデータベースは適しているのか”を判断することが可能になり、その上でより詳細な話を聞くための問い合わせが実施できるようになりました。

以下のような仕組みで抽出するため、知りたい内容により近い設問をレコメンドすることが可能です。

1. ユーザーが入力した「知りたいこと」に対して、独自に収集した文献から関連のある論文を取得
2. 上記論文を作成するために必要な調査内容を類推
3. 類推した調査内容と類似しているデータベースの設問を取得してマッチ度順にレコメンド

メディリードマーケットプレイス(MMP)で取得できるデータ

MMPで取得できるデータの一例をご紹介いたします。

•患者プロフィール
MMPでは、基本的な患者情報(年齢、性別、地域、職業、収入など)を取得できます。これらの情報は、対象とする患者集団を明確化するために役立ちます。

•疾患や症状に関するデータ
特定の病気や症状を持つ患者がどのくらい存在するのか、その疾患ごとの分布や傾向のデータを取得することも可能です。指定難病、希少疾患だけではなく、気になる症状レベルの未病の人(潜在患者)のデータまで取れることが特徴です。

•患者の生活習慣
運動、喫煙、飲酒などの生活習慣の傾向を細かく取得することも可能です。現在だけではなく、過去の経験も聴取しているため、より正確な傾向を把握することができます。

•治療履歴と使用薬剤
どの薬が処方されているか、どの治療法が使用されているかなど、競合薬剤の使用状況のデータを取得することも可能です。どの薬剤が既に処方されているかを知ることで、新薬の市場の現状を見極め、既存薬との差別化や新薬の優位性を検討することができます。

•患者の治療行動
任意の疾患の患者ごとに、治療を受けている患者の行動データや治療を受けない理由、通院頻度などのデータを取得することもできます。これらは、ターゲット層の理解と解像度の向上につながり、それに対応する製品戦略に役立てることが可能です。

MMPは100問を超えるアンケ-トをもとに構築しております。ここで紹介できなかったカテゴリの設問もたくさんありますので、知りたいことをぜひMedi Searchで検索してみてください。

なお、取得できるデータは、事前に設定された設問や選択肢に基づいた内容に限られます。ターゲットとする患者の詳細なニーズや行動パターンのデータを取得するための深堀り調査を実施することが可能ですので、お問合せください。

MMP、Medi Searchを使ったマーケティング調査の具体的ステップ

ここでは、MMP、およびMedi Searchを使用したマーケティング調査の方法をご紹介します。

1:取得したいデータの選定
まず、どのような患者情報を分析したいのかを明確にします。
たとえば、新たな乳がんの治療薬の上市に向け、乳がん患者の属性情報、治療状況、服薬状況を知りたいケースを想定してみます。

2:Medi Searchを使って該当の設問があるか検索
次に、Medi Searchを使い、該当のデータがあるかを確認します。Medi Searchは何度でも使用できますので、知りたいことに合わせて複数回入力することをおすすめします。
まずは、検索窓に「乳がん患者の属性」と入力してみます。


※データの取得には30秒ほどかかります。   
約30秒後、検索結果が表示されます。


この画面から具体的な設問内容を確認することができます。こちらは検索結果の一部ですが、これまで受けた治療や、初発か再発か、などの情報をとれることがわかりました。設問は、後にデータ購入の際に必要になりますので、メモしておくことをおすすめします。

これだけでは服薬の状況はわからないので、次に、「乳がん患者の服薬状況」と入力してみます。



服薬状況に関する設問が表示されました。求めている設問が上位にない場合でも、「さらに表示する」をクリックすることで表示される場合もあります。求めている設問があれば、データの購入にお進みください。

3:MMPのデータを購入し、具体的に分析をする
MMPのデータは「対象疾患×分析したい設問」で集計データまたはローデータでの販売をしております。
データ購入の詳細を知りたい、購入したい場合は、お問合せフォームよりご連絡ください。
なお、データを露出するときは出典「メディリードマーケットプレイス20**年」の記載をお願いします。

4.追加データを取得することも可能
Medi Searchで検索した設問について、さらに詳細な調査を行いたいなどのご要望にも対応可能です。MMPのデータを活用し、対象者を絞って追加調査を行い、必要なデータを取得することができます。
追加調査をご希望の際は、問い合わせフォームか面談予約をしてください。

たとえば、婦人科系の疾患啓発をするために潜在患者の傾向を知りたいときに、「不正出血」の方のデータをMMPから取得するケースが考えられます。入通院していない方のデータは理由に関するデータしか取得できないため、詳細な傾向をつかむことが難しい場合があります。そのため、別の観点からの追加調査をご提案させていただき、より具体的なデータを取得することで、潜在患者についての理解を深めることが可能です。お気軽にご相談ください。


製品戦略におけるMMP、Medi Searchの活用案

MMP、Medi Searchを活用した製品戦略のターゲット市場の明確化から、その後のアプローチまで一貫してメディリードで支援しております。

①製品戦略の対象層の分析(MMP、Medi Search)

Medi Searchで、疾患や条件に関連する設問を検索し、該当する設問があれば、お問合せからそのデータを取得できます。取得したデータを基に、ターゲットとなる患者やその傾向を分析することができます。

②マーケティングリサーチの設計に活用(Medi Search、リサーチサービス)

Medi Searchで出力された設問文や選択肢を参考に、リサーチの構成を作成いただくことが可能です。どのような聞き方が効果的か、どのような選択肢が適切かといったリサーチの設計に活用していただけます。

③対象層へのアプローチ(リサーチサービス、製品戦略支援サービス)

MMPで抽出したデータをもとに、対象者、対象層へのアプローチが可能です。深堀り調査や行動変容の計測、疾患啓発ウェビナーなど、MMPをもとにした製品戦略の実施をサポートいたします。

リサーチサービス詳細:詳細を確認する

まとめ

MMP、Medi Searchを活用し、医療領域、ヘルスケア領域のマーケティング調査を行う方法を解説いたしました。
MMPは約35万人のデータから構成される国内最大規模のヘルスケアデータベースです。MMPを活用することにより、より精密なマーケティング調査が可能です。
さらに生成AIを活用したMedi Searchの導入により、設問の検索機能が追加され、より気軽にお使いいただけるようになりました。Medi Searchは無料で何度でもお使いいただけますので、ぜひお試しください。

メディリードでは、製品戦略全般を一気通貫でサポートしております。データの取得から追加調査、深堀り調査、さらにはターゲット層へのアプローチまで対応しております。ぜひご相談ください。

■メディリードマーケットプレイス(MMP)について
 
メディリードマーケットプレイス(MMP)は、国内最大規模の疾患に関するアンケートデータであり、(1)一般生活者の疾患情報に関する大規模調査、(2)何らかの症状・疾患で入通院中の方の主疾患に関する深掘り調査(追跡調査)から構成されています。回答者への追跡調査は、より深いインサイトの獲得を可能にします。また、電子カルテ情報やレセプトデータなどの大規模データベースには含まれないデータも多く、ヘルスリテラシー向上の意義など、社会的に重要な意味を持つ分析も可能です。2019年より、100を超える症状・疾患を調査に追加し、より幅広い領域でご活用いただけるようになりました。また、同年調査より研究倫理審査委員会(IRB)の審査も通し、疫学的研究の資料としても利用していただきやすくなっております。


トレンド解説
この記事の監修者
メディリード / マーケティング&コミュニケーション部
メディリードは、「私たちの幸せな生活とヘルスケアの未来のため」という事業理念のもと、医療領域の調査を通じて患者さんのアウトカム改善を目指しています。ヘルスケアの解像度を高めることで、多くの方々の幸せな未来の生活に貢献したいと考えています。革新的な医療ソリューションを提供し、患者さんのQOL(生活の質)向上を実現していくことを目指しています。

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