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新型コロナが5類に移行したことによる変化まとめ|体調に異変を感じたらどうする?

2023/06/07
メディリード / マーケティング&コミュニケーション部

株式会社メディリードでは、当社が保有している国内最大規模の疾患に関するデータベースであるMedilead Healthcare Panel(以下MHP)のデータを活用し、ニュース等で取り上げられている事象をコラム記事としてお届けいたします。今回のテーマは、新型コロナウイルスの5類移行についてです。

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新型コロナが5類に移行したことによる変化まとめ|体調に異変を感じたらどうする?(この記事)

2023年5月8日より、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが、「5類」に移行されました。マスク着用などの規定が変わり、感染や、感染後の後遺症について不安に思っている方もいらっしゃると思います。この記事では、5類移行による変化や現状、そして体調に異変を感じたときの対応について解説いたします。

そもそも「5類」とは

そもそも「5類」とは、感染症法の類型を指します。感染症法の類型とは、ウイルスなどの病原体を、感染の広がりやすさや症状の重症度など危険度に応じて1類~5類の5段階に分類したものです。1類には、エボラ出血熱など、もっとも危険度が高いとされている病原体が指定されています。

出典:感染症の範囲及び類型について(厚生労働省)

当初、新型コロナウイルスは特性がわからなかったため、結核やSARSなどと同等の「2類相当」とされました。その後2021年2月の法改正において、5つの類型に入らない「新型インフルエンザ等感染症」に位置づけられ、外出自粛要請など「2類」よりも厳しい措置がとれるほか、緊急事態宣言のような強い行動制限ができるようになっていました。

※参考:https://www.mhlw.go.jp/content/000733827.pdf

「5類」移行の背景

このたびの「5類」引き下げの決定は、「感染症法に基づく私権制限に見合った『国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれ』がある状態とは考えられない」との政府の判断に基づいています。実際の重症化率、致死率の推移はどうなっているのでしょうか。

出典:新型コロナの重症化率・致死率とその解釈に関する留意点について(厚生労働省)

もっとも高い80歳以上でみていくと、2021年7~10月では10.21%だった重症化率が2022年7~8月には1.86%に低下しています。致死率をみても、7.92%から1.69%に低下しています。これは、季節性インフルエンザとほぼ同等の数字です。ただし一方で、感染力の強いオミクロン株になったことで感染者数が桁違いに増加し、亡くなった人は2022年12月からの2か月ほどで約1万7000人と、これまでに亡くなった方のうちのおよそ4人に1人を占めていることは留意しなければなりません。

5類移行でどう変わった?

では、5類に移行することで、どのように変わったのでしょうか?主な変化をみていきましょう。まとめると以下の通りです。

 

現在(新型インフルエンザ等感染症)

5類移行後

医療体制

感染症指定医療機関、発熱外来

原則として一般の医療機関

医療費

公費負担

検査費用・外来医療費…自己負担
治療薬…当面は公費負担
入院医療費…当面は公費支援

行動制限

陽性者…原則7日間
濃厚接触者…原則5日間

陽性者…原則5日間
濃厚接触者…規定なし

マスク着用

屋内では着用推奨

屋内、屋外ともに原則個人判断


マスクの着用が個人判断に

5類移行に伴う様々な変化の中で、私たちの生活により密接にかかわってくるのはマスクの着用ではないでしょうか。3月13日より、5類移行に先んじて、屋内・屋外ともに原則として個人の判断となりましたが、実際の状況はどうなのでしょうか。当社の親会社でマーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが2500人を対象に実施したマスク着用意識調査によると、2023年3月においても「これからもずっと外すべきではない(15%)」「いずれ外そうと思うが今ではない(51%)」と回答した方は合わせて65%となっています。「すでに外している」と回答した方は全体のわずか10%で、いまだに9割の方はマスクを着用していることがわかります。

出典:マスク着用意識 個人判断となっても外さない人は65% これ以上値上してほしくない「光熱費」「食費」のためにポイ活などで節約|株式会社クロス・マーケティングのプレスリリース (prtimes.jp)

また、株式会社マーケティングアプリケーションズがセルフ型アンケートツール「Surveroid(https://surveroid.jp/)を使って実施した調査によると、マスクの着用理由として、「マスクが習慣化しているから(61.7%)」が最も多く、次いで「コロナウイルスの感染予防のため(53.4%)」、「コロナウイルス以外(花粉や風邪)の感染予防のため(40.2%)」という結果になっており、予防よりも「習慣化しているから」という理由で着用を続けたい方が多いことがわかっています。また、「顔を出すことに抵抗がある/恥ずかしいから」「周囲からどう思われるかわからないから」「マスクを外した自分に自信が持てないから」と回答している方もそれぞれ2割以上おり、周囲の目を気にしている方が一定数いることも伺えます。

出典:コロナウイルス感染予防以外にも様々な理由でマスクを着けたい人が7割|株式会社マーケティングアプリケーションズのプレスリリース (prtimes.jp)

検査費用・外来医療費が自己負担に

もう一つの大きな変化は、医療費です。まず、これまで無料だった検査費用は自己負担となりました。(ただし、高齢者施設等で勤務している人は継続して無償となります。)

外来医療費についても、これまでは公費負担でしたが、自己負担となりました。3割負担の場合はおよそ4,000円です。ただし、治療薬については高額なため、2023年9月末までは全額公費負担を継続する方針です。入院医療費については、2023年9月末までは、高額療養費の自己負担額から2万円を減額する方針です。

行動制限

感染した場合の行動制限についてはどうなるのでしょうか。5類移行にともない、新型コロナ患者や濃厚接触者に対して、法律に基づく外出自粛は求められず、個人の判断となります。ただし、発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことから、その期間は外出を控えることが推奨されています。学校保健安全法施行規則においても、「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」を新型コロナウイルス感染症による出席停止期間としています。また、同居家族などが感染した場合、一般的に保健所から新型コロナ患者の「濃厚接触者」として特定されることはなく、法律に基づく外出自粛は求められません。ただし、感染者と部屋を分けるなどの対策をし、特に5日目までは体調に注意することが推奨されています。

体調に異変を感じたら

当然のことながら、5類移行になったからといって、新型コロナウイルスが収束したわけではありません。「第9波」がくるといった懸念の声も上がっています。検査費用、外来医療費が自己負担となることで、受診控えも予想されますが、今後、体調に異変があった場合はどうすればいいのでしょうか。

厚生労働省の資料では、「あわてずに症状や常備薬をチェック」し、「国が承認したキットを用いてチェック」することを推奨しています。万一の場合に備えて、新型コロナ抗原定性キット、解熱鎮痛剤を準備しておくといいでしょう。

実際に感染した場合、どのような症状があるのでしょうか。当社で実施したMHPの調査において、コロナに罹患したことのある18,255人に罹患時の症状を聴取した結果がこちらです。

多い順に、発熱(86.1%)、のどの痛み(70.7%)、咳(61.4%)、頭痛(46.7%)となっています。他にも1割強程度ですが、「味覚がなくなる」「嗅覚がなくなる」という症状も出ることがわかっています。主要な症状や、これら複数の症状が出ている場合は念のため検査をすることをお勧めします。

検査結果が陽性だった場合、症状が軽い場合は、自宅等で療養しましょう。高齢者や基礎疾患を有する方、妊婦などの重症化リスクの高い方、症状が重く受診を希望される方は、医療機関にあらかじめ連絡をしてから受診をするようにしましょう。

■ Medilead Healthcare Panel(MHP)について


MHPは、国内最大規模の疾患に関するアンケートデータであり、(1)一般生活者の疾患情報に関する大規模調査、(2)何らかの症状・疾患で入通院中の方の主疾患に関する深掘り調査(追跡調査)から構成されています。回答者への追跡調査は、より深いインサイトの獲得を可能にします。また、電子カルテ情報やレセプトデータなどの大規模データベースには含まれないデータも多く、ヘルスリテラシー向上の意義など、社会的に重要な意味を持つ分析も可能です。2019年より、100を超える症状・疾患を調査に追加し、より幅広い領域でご活用いただけるようになりました。また、同年調査より研究倫理審査委員会(IRB)の審査も通し、疫学的研究の資料としても利用していただきやすくなっております。

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<例> 「医療関連調査会社のメディリードの同社が保有する疾患に関するデータベースを用いたコラムによると・・・」


ヘルスケアコラム
この記事の監修者
メディリード / マーケティング&コミュニケーション部
メディリードは、「私たちの幸せな生活とヘルスケアの未来のため」という事業理念のもと、医療領域の調査を通じて患者さんのアウトカム改善を目指しています。ヘルスケアの解像度を高めることで、多くの方々の幸せな未来の生活に貢献したいと考えています。革新的な医療ソリューションを提供し、患者さんのQOL(生活の質)向上を実現していくことを目指しています。

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