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男性の薄毛の原因は遺伝?生活習慣?気になる髪の疑問を解決!

2023/10/30
佐藤明男先生 / さとう美容クリニック院長/東京メモリアルクリニック理事長

「年齢とともに薄毛になるのでは…」と心配している男性は少なくありません。親や親戚など、身近に薄毛の人がいる場合は自分への遺伝も気になるでしょう。一方で、ストレスで髪が薄くなるといった話を聞くと、どれが原因になるのか分からなくなってしまいます。この記事では、薄毛のメカニズムと原因、対策について医師監修のもと解説します。

※記事内で扱うのは男性に起こる薄毛の話であり、女性にはあてはまりませんのでご注意ください

■まずはなぜ薄毛になるのかを知る

男性の思春期以降に多くみられる薄毛のことを医学的には「男性型脱毛症:AGA(Androgenetic Alopecia)」といいます。髪が生え始めてから抜け落ちるまでのサイクル(ヘアサイクル)が短くなって髪が細く短くなり、薄毛が進行する状態のことを指します。

ヘアサイクルに変化をもたらしているのが男性ホルモンです。ヘアサイクルを短くする男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の感受性が高い人は、AGAになる可能性が高いことが分かっています。

■薄毛(AGA)はどれくらい遺伝する?

AGAを引き起こす遺伝子は複数あり、特に重要なものはX染色体上のAR(Androgenetic Receptor;アンドロゲンレセプター)遺伝子です。

父親、父方の祖父が薄毛という場合は、自分にも薄毛が受け継がれるかもしれないと心配な人が多いでしょう。しかし、母方の祖父が薄毛であるほうが薄毛は遺伝しやすいと考えられています。

さらに母方の祖父に加えて母方の祖母の父(自分からみて母方の曾祖父)も薄毛の場合はさらに遺伝する確率が高くなるとみられていますが、いずれもあくまで確率の話であり、必ず薄毛になるとは限りません。父親の薄毛を受け継ぐこともありますので、祖父が薄毛でないから大丈夫と過信したり、逆に心配し過ぎたりしないようにしましょう。

■薄毛の原因となる生活習慣

薄毛と遺伝の関係を読んで安心した人も心配になった人もいるでしょうが、遺伝だけで薄毛になるかどうかは決まりません。薄毛に繋がる他の要因について説明します。

  • 運動不足
    髪をつくる原料となるたんぱく質などの栄養は血流に乗って運ばれます。運動不足だと血行が悪くなり、頭皮の血管まで十分に血が巡るためにも、運動習慣が大切です。
  • 睡眠不足
    睡眠不足も血行不良につながる生活習慣です。十分な睡眠をとることを意識しましょう。
  • 食生活の乱れ
    油っぽいものや塩辛いものを好んで食べていると血管がしなやかさを失って血流が悪化しやすくなります。逆に、極端な食事制限も髪への栄養が不足しますので、たんぱく質を中心としたバランスの良い食事を決まった時間に食べることが大切です。
  • 過度なストレス
    ストレスを感じると、身体は緊張状態となり、血管が収縮します。血流が悪くなると髪に栄養が届かなくなるため、ストレスも薄毛の原因になり得ます。リラックスしたり、ストレスを発散したりするような対策を探してみましょう。
  • お酒の飲みすぎ
    お酒を飲みすぎると、飲みすぎない人と比較して亜鉛などの栄養素が身体に吸収されにくくなります。亜鉛の不足は脱毛につながるため、酒量が多い人は少しずつ控えるようにしてみましょう。
  • 過度なシャンプーやヘアケア
    シャンプーのときに頭を強くこすりすぎたり、一日に何度も洗ったりすると頭皮の皮脂を取りすぎて、乾燥など頭皮のトラブルを引き起こしやすくなり、薄毛につながります。パーマやカラーを頻回に行うことも頭皮へのダメージにつながるので注意が必要です。
  • 喫煙
    喫煙はどのような健康効果ももたらしません。髪にとっても同様であり、血行の悪化や睡眠の質の低下につながるだけでなく、老化を早める活性酸素の増加や、髪に必要なアミノ酸を大量に消費してしまうことにもなりますので、タバコを吸っている人は禁煙を検討しましょう。
  • 紫外線

    頭皮も他の場所の皮膚同様、日焼けします。夏のレジャーなどで分け目を日焼けしてつらい思いをしたことがある人もいるでしょう。

    紫外線にさらされ続けると皮膚がダメージを受け、髪の成長に悪影響を及ぼすおそれがあります。日差しの強い時期は帽子や日傘などで紫外線対策しましょう。帽子や日傘を使えない場合は髪や頭皮に使用できるスプレー型の日焼け止めも市販されており、おすすめです。

  • 加齢
    AGAではなくても、加齢とともに血管が老化し、血流も悪化しやすくなり、抜け毛が増えることがあります。加齢による抜け毛を気にすぎるとストレスにつながりますので、自然な変化であると受け入れることが髪のためには一番いいことです。

■薄毛予防としても生活習慣の改善は大切

薄毛の原因になり得る運動不足や食生活の乱れ、飲酒や喫煙などは、生活習慣病の原因とも一致しています。生活習慣病対策は薄毛対策にもなるので、毎日の生活の中を見直してみることから始めてみましょう。

遺伝的な要因については避けることは難しいので、AGAの進行をゆるやかにしたい場合は医療機関での治療も可能です。気になることがあれば一度AGA治療を行っている医療機関を受診してみましょう。


ヘアケア
この記事の監修者
佐藤明男先生 / さとう美容クリニック院長/東京メモリアルクリニック理事長
これまで20,000人を超えるAGA(男性型脱毛症)患者を治療してきた実績を持つ、頭髪治療の第一人者でありエキスパート。頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育に加えて、広く一般向けの情報発信も積極的に行っている。 https://sac.clinic/ https://tokyo-memorial.clinic/

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