加齢に伴う目のトラブル5選。原因や治療・予防法を知り、30代から対策を。
2023/10/30老眼やドライアイなど、加齢に伴って現れる目の症状に加え、白内障や緑内障、加齢黄斑変性など年齢とともに増える目の病気があります。「自分はまだ若いから関係ない」と思った方は、要注意。例えば老眼の症状は、30代から出始めます。パソコンやスマホで目を酷使する方が多い現代では、早くから目のエイジングについて考え、対策していく必要があるのです。
この記事では、そんな加齢によって起こりやすくなる目の変化や病気と、その治療、予防方法についてご紹介します。
目次
手元のものが見えづらい、小さい字が読めない、目が疲れて肩こりや頭痛もある……これらは老眼の主な症状です。
老眼の原因は、簡単にいうと、レンズの役割を果たしている「水晶体」の弾力が加齢によって失われてしまうこと。水晶体は、「毛様体筋」という筋肉が収縮することでその厚さを変えます。遠くを見るときは水晶体が薄く、近くを見るときは厚くなるのです。
しかし、年齢を重ねて水晶体が硬くなると、毛様体筋が働きかけても形が変わりにくくなり、結果的に手元にピントを合わせられなくなってしまいます。
症状への対処法としては、目のストレッチや疲れを緩和する栄養素(アントシアニンなど)を摂ることも挙げられますが、最も効果的なのは遠近両用のメガネやコンタクトレンズを使用すること。できるだけ早いうちから、目の負担を軽減してあげましょう。
目が乾いてゴロゴロする、目がひりつくように痛んで赤くなる、起床時に目が開きにくいといった症状は、ドライアイのよくあるサインです。
ドライアイは、目を酷使したり不規則なライフスタイルを送ったりしている若い世代に起こりやすいイメージですが、年齢を重ねた方にも多く見られます。加齢によって涙の分泌量が減ったり、涙に含まれる油分が減って蒸発しやすくなったりすることで、目が渇きやすくなるためです。
対策としては、点眼薬の使用がメインになるでしょう。ただし、点眼の頻度が高いと逆効果になることもあるので、必ず眼科医や薬剤師に指導を受けて使うようにしてください。また、目を休める習慣をつけることもお忘れなく。
50代を迎えて以降、「もや」がかかったように視界がかすむ、ものがぼやけて見える、光がまぶしいなどといった症状がある場合は、白内障が進行しているかもしれません。
白内障は、主に加齢によって水晶体が白く濁ることで起こる病気で、世界的に見ると失明の原因第一位となっています。
一方で白内障は、治療方法が確立されている病気でもあります。手術でにごった水晶体の中身を除去し、代わりに人工水晶体(眼内レンズ)を入れれば、症状を改善することが可能です。軽度の場合は点眼薬で進行を遅らせて様子を見ることもあります。
なお、白内障は加齢に伴ってほとんどの人に起こる病気であり、完全に予防することは難しいでしょう。きちんと定期検診を受けて管理することが重要なケアになります。
緑内障とは、網膜に映った像を脳に届ける「視神経繊維」が減少することで起こります。これにより、視野の一部がぼやけて見えづらくなるのです。
緑内障の怖いところは、両目で見ていると発症や進行になかなか気づけない点にあります。例えば左目の神経繊維が緑内障によって減少し、視野に変化があっても、右目がそれカバーするので異常に気づかないのです。緑内障は失明にもつながる病気ですから、定期的に眼科にかかり、異常がないかしっかりチェックしておくことが重要になります。
そんな緑内障の治療では、眼圧を下げて、視神経へのダメージを防ぐことを目指します。具体的な方法は進行の度合いにもよりますが、点眼薬での治療やレーザー治療、手術が選択肢となります。
緑内障の原因には遺伝も挙げられますが、目に対するさまざまなストレスは悪化要因になります。予防法は、長時間のスマホやパソコン作業、寝不足、不規則な生活、高血圧などの基礎疾患の悪化など、ストレスの原因となることを避けることです。二次的に緑内障の原因となる糖尿病の改善も重要なポイントになります。
加齢黄斑変性とは、網膜の中心部にある「黄斑部」に出血やむくみなどの異常が生じ、ものが歪んで見える、視界の中心部が黒くなる、視力が低下するなどの症状を引き起こす病気です。喫煙や不規則な生活習慣、紫外線、遺伝、そして加齢などが主な原因で、女性よりも男性に多く見られます。
治療法としては、眼球への注射による投薬と、場合によってはレーザー照射を組み合わせるやり方が代表的です。
予防のためには、食事やサプリメントでビタミンや亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチンを積極的に摂ったり、サングラスをかけて紫外線を防いだりすることが効果的です。
加齢に伴う目のトラブルの中には、進行していても自覚症状がないものもあります。早期に発見して適切に対処するためには、年に一度は必ず眼科にかかり、専門家にチェックしてもらうことが重要です。医師の力を借りて、目の健康を守っていきましょう。
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